図形が「凄く」苦手でお悩みの小学生と保護者の方へ。講師歴20年で色々なお子さんを見てきた管理人が家庭での学習法のヒントを提案します。
図形(だけ)が「凄く」苦手
しっかり学習していて思考力も申し分ないのに、図形だけがひどく苦手…というお子さんがいらっしゃいます。
周囲から見ると図が下手に見えなくても、本人に言わせると「図形は苦手」「図形を見たり書いたりするのが嫌!」ということがあるのです。
頭の中の「思考」と視覚的な「認識」の歯車が微妙にズレて噛み合っていないことに違和感を感じているようです。
まず、こういう問題点はご本人のせいでも、ご家庭での教育が不十分・不適当だったせいでもないので、誰かを責めるのはやめましょう。
誰でも得手不得手があって苦手なことには少し多くの努力が必要なだけです。それが分かったのがラッキー、そう思って下さい。
また、そのようなお子さんに「とにかく図形問題を解きなさい。慣れなさい。そのうちできるから」と指導しても、苦手意識ばかりを増幅してしまいます。量を増やすのではなく質を変える(やり方を変える・付け加える)のが大切です。
ではどうすれば良いかというと、問題を解くと同時に視覚以外の感覚、ここでは触覚で図形の特徴(公式で用いる数値)を十分に認識させて、頭の中の「思考」と「感覚」をできるだけ一致させるという作業を行うと、楽しく定着できる可能性が高いです。
次に、具体的な学習法を挙げていきます。
「思考」と「感覚」を一致させる学習法
具体的には、平面図形を「作図する」「なぞらせる」、空間図形を「組み立てる」「触らせる」というのが家庭で手軽にできる学習法になります。
作図する
円や三角形・四角形を扱った問題が出てきたら、それを真似て図を書いてみます。学校の方眼ノートのようにガイドがあるものを使うと良いでしょう。
円を描くときはコンパスを使わざるを得ませんが、三角形や四角形は慣れてきたら定規を使わずにフリーハンドで描くのがオススメです。
定規を使うと「線を追う」感覚が弱くなって、せっかくの機会が十分に活かせません。
((図))
上の図のような複雑な図形の場合も真似して作図することでその成り立ちを体で覚えることができるようになります。
なぞらせる
作図とまではいかなくても、図形の線をなぞらせるだけでも「認識」と「感覚」を一致させる効果があります。
その図形がいくつの部分(直線や曲線)で出来ているのか、直線と曲線の違いなどが、実際に指でなぞることで「感覚」として理解できます。
例えば上の図形の周りの長さを求めるような問題で有効です。
以上は平面図形を念頭においた学習法でした。ここからは空間図形を念頭において説明します。
組み立てる
直線で構成される立体の場合は、工作用紙で同じ形を作ることが出来ます。
立体を構成する面を一つずつ切り抜いて、テープでつなげていくような、単純なやり方で構いません。
単純な直方体でも、自分で組み立てて切れ込みを入れてバラしてと遊んでいるうちに紙の上で見たときの形と実際の形状が頭の中で対応してきます。
触らせる
平面図形をなぞらせたように、立体図形を触らせると図形の構成に関する知識・思考と「感覚」が一致してきます。
学習との関係でいうと、様々な柱の底面と天面が等しい「感覚」や側面が地面と垂直になっている「感覚」を触ることによって養うと良いでしょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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